特集 国保保健婦
地域保健計画のあり方
地区のニードをどう見つけるか
釘本 完
1
1信州大学・公衆衛生学
pp.46-50,61
発行日 1964年12月10日
Published Date 1964/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203275
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
御承知のように,健康ということがだんだん広く考えられて,現在では社会生活全体の中でとりあげられなければならないということになってきております,保健婦に課せられた地域保健活動にも幅ひろい内容が要求されるわけですが,一方ではこのことが保健婦のおかれている社会環境,外的条件によって,彼女に対する要求,期待あるいは批判,評価にひじょうな差を生じることになり,ひいては保健婦みづからも自主性のない考え方に陥って,消極的な日常業務的活動に退化してしまうことにもなりかねません.
地区のニードをどう見つけるかは,こうした危険を防ぐうえにも必要で,地域社会における保健婦活動の出発点として重要なポイントだと考えますが,これを幅ひろい地域健康管理活動の中で整理し,正確な位置づけをしたうえで自分の活動指針とするのでなければ,十分有効な力とはならないでしょう.
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.