特集 ケアマネジメント
I章 ケアマネジメント総論
ニードとは何か
白澤 政和
1
1大阪市立大学(生活科学部)
pp.963-969
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901670
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問題提起
介護保険導入の議論がきっかけとなり,ケアマネジメントの考え方,方法,担当専門職などについての論議が活発化してきた。このケアマネジメントがクライエントの地域での在宅生活を支援していくことを目的にして組み立てられることについては,衆目の一致した考え方である。具体的には,クライエントが地域で生活していくために欠落しているニードを的確に捉え,ニーズを満たすために社会資源と結びつけることである。このニーズの捉え方が,ケアマネジメントの理念や方法と相互に影響し合っており,本小稿ではクライエントが地域生活をすることで求められるニーズをいかに理解するかを明示し,それと関連するマネジメントの方法や理念がいかにあるべきかを方向づけることとする。なお,ケアマネジメントが捉えるニーズは,たとえ,介護が中核であるとしても生活に根ざしたものであるため,これを生活ニーズと呼ぶこととする。
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