調査報告
「疫学研究におけるインフォームド・コンセントに関するガイドライン(ver.1.0)」に対する看護大学生の感想
鷲尾 昌一
1
,
武藤 香織
2
,
玉腰 暁子
3
1札幌医科大学医学部公衆衛生学講座
2信州大学医療技術短期大学部
3名古屋大学大学院医学研究科予防医学
pp.1166-1170
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100220
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■要旨
「疫学研究におけるインフォームド・コンセントに関するガイドライン(ver 1.0)」を疫学の講義を受けている看護大学生(3年生)に夏休み(2001年7~8月)に読んでもらい感想を書いてもらった。70名中68名が感想文を提出し,65名が感想文を研究のために使用することに同意した。
46名(71%)は,本ガイドラインに対する共感を示し,32名(49%)は,ガイドラインがうまく働くための提言を行っていた。しかし,その一方で,16名(25%)は,ガイドラインを批判し,33名(51%)は,ガイドラインがあってもなお残る不安を述べていた。ガイドラインの批判のなかには,違反した場合の罰則がないことや,いままで疫学者がきちんとした倫理のガイドラインを作っていなかったことに対する批判が含まれていた。
看護大学生はおおむね本ガイドラインに好意的なものの,ガイドラインがあってもなお残る不安を持っている者も少なくなかった。
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