連載 立川らく朝のヘルシートークウラ噺・14
健康落語誕生記(三)
立川 らく朝
1,2
1表参道福澤クリニック
2メディカルサポート研究所
pp.190-191
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100016
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ひょんなことから、ある企業で健康落語を作って披露することになったが、落語なんて全然できない。本番の数日前に、なぜかトイレの中で落語の構想が生まれた。その経緯は前回までの通りだ。この時できたのが「ミクロ漫遊記」という題名の健康落語。これはミクロの決死圏というSF小説(映画にもなってます)と水戸黄門漫遊記を足して二で割って、ちょこっとシンデレラ姫が顔を出すという、もうわけのわからない噺。
さて、話の骨格は固まった。とはいっても、おおよそのストーリーができたというだけで、まだ到底落語と呼べる段階ではなかった。これからギャグを入れながら落語に仕立てていかなくてはならない。二日後には本番である。それから私のぶつぶつがひどくなった。べつに湿疹ができたのではない。一日中何をやっていても、口の中で「ぶつぶつ、ぶつぶつ」と台詞を並べていく。電車に乗っていても、歩いていても。だってもう時間がないのよ、時間が。
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