プリズム
老人看護学の確立を
佐藤 和子
1
1聖マリア学院短期大学
pp.129
発行日 1988年2月1日
Published Date 1988/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921913
- 有料閲覧
- 文献概要
今日,日本人の平均寿命が延びたことによって,必然的に老人の患者は増加し,老人の医療ニーズも高まっている.老人には,その個人差はあるにしても,著しい心身機能の低下があり,また成人期の病気をそのまま老年期に持ち越して,その管理を必要としている人も多く,成人期とは異なった意味での総合的な看護が必要である.
近年,老人看護学の形成.確立についてたくさんの論議が行なわれているが,それが老人看護教育の分野にも波及し,昭和60年,吉田等の行なった『老人看護学における教育内容の改善に関する研究』に見られるように,従来の成人看護学の枠を一歩超えた新しい領域の主張なども見られるようになった.このように,時代の要請に応えて,私たちの看護学が内容を豊かにしていく方向性は,とても喜ばしいことである.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.