教育のひろば
看護理念の確立をのぞんで
杉 政孝
1
1立教大学
pp.1
発行日 1966年5月1日
Published Date 1966/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905615
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看護という仕事は単なる技術的業務ではなく,身体とともに恐らく心も病んで,不安定な状態にあるであろう患者に対するヒューマニスティックなサービスをもその重要な一面とするものであろう。したがって,定型的な技術的看護の他に,患者の人間性に看護婦の人間性がジカに触れる不定型で,個別的な業務もある。その面をも含めて看護婦のイメージを描くとき,いったい「期待される看護婦像」はどんなものなのだろうか。
また,病院という複雑な組織体の中における看護婦と他の職種との相対的関係を考えると,かつての医師の介助者という従属的非専門的性格から専門職に変わったといわれる。しかし,それは医師や検査技師と全く同等な意味での専門職なのだろうか。もしそうだとすれば,看護婦と医師や事務職員との職種上の関係はどうなればよいのだろう。
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