SCOPE
マヒしていても,あきらめないで!—ボバース記念病院におけるリハビリテーション
pp.854-855
発行日 1987年9月1日
Published Date 1987/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921799
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リハビリテーションは,今後の医療の中で最も重要になってくるだろうと言われている分野の1つである.ただ,比較的歴史の浅い分野だけに,多くの新しい方法や工夫が様々な場面で見られる.
大阪市にあるボバース記念病院(梶浦一郎院長)は,その神経発達学的治療を根本にすえた活動で,地域だけでなく全国から注目を集めているリハビリ専門病院である.名称の「ボバース」とは,脳性マヒや脳卒中などの中枢神経障害によって生ずる異常反射を抑制しながら,脳に残る潜在的な機能を発掘し,正常な運動の発達を促していこうとするリハビリテーション法を唱えている,イギリスの神経学者カレル・ボバースとその妻でPTのベルタ・ボバースの名前に由来している.ボバース記念病院は,夫妻をそれぞれ名誉院長,技術顧問としていただき,またロンドンのボバースセンターと治療,研究,教育などの面で提携しながら,ボバース法の国際公認インストラクターである紀伊克昌リハ部長を中心にユニークで積極的な活動をしているのである.
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