ベッドサイドの看護
片麻痺のある老人患者の排泄自立への援助
鵜澤 珍衣
1
,
矢部 弘子
1
,
山田 真理
1
,
中沢 えり子
1
,
田中 ヨシエ
1
1東京都立養育院付属病院3西病棟
pp.652-656
発行日 1985年6月1日
Published Date 1985/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921107
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高齢者を対象としたリハビリテーションの目標は,その多くが身辺動作の自立と家庭復帰にある.身辺動作の中でも,排泄動作が自立するかどうかはADLの拡大に最も重要な要因の1つであり,一個の独立した人格を持った人間として存在できるかどうかを左右するほどの重要さを持つものである.入院中に排泄を中心としたセルフケアを自立できると,家庭復帰しても寝たきりになる例は少ない.
今回,脳梗塞・右片麻痺で寝たきりの状態で入院してきた患者に対するリハビリテーション看護の中で,排泄動作の援助過程と患者の機能変化を中心に報告を行なう.なお本事例は,排泄動作全介助の状態から,便器使用自立,さらにポータブルトイレでの排泄が自立し,退院後も身辺動作の自立した生活を維持したものである.
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