The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 17, Issue 2
(February 1983)
Japanese
English
特集 脳卒中
老人片麻痺患者への手工芸の適用
Utilization of Handicraft for the Aged Hemiplegic Patient
河本 のぞみ
1
Nozomi KAWAMOTO
1
1至誠ホーム
1Shisei Home.
pp.89-95
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102792
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はじめに
作業療法の特色のひとつは,君うまでもなく,種々の作業活動を治療手段に使うことである.ところで作業活動には,無限とも言える種類とヴァリエーションがあるる.作業療法士(以下OTと略)が,患者の目的に合った作業活動を選び出すためには,作業種目という手持ちのカードが,多いにこしたことはあるまい.実際にはカードは,作業療法室の予算や設備,そしてOT自身の経験や得手不得手にも左右されるが,たとえ作業活動の種類に制限があったとしても,ヴァリエーションとアレンジメントの多様さを得れば,それらのカードは有効に働くであろう.
本稿において筆者に与えられた課題は,老人片麻痺に適した手工芸の紹介であるが,適した種目があるというより,適したアレンジメントがあると考える.作業活動を施行する目的を整理した上で,筆者の限られた経験の中から,対象が老人であるための留意点と,手工芸のアレンジメントの方法をいくつか紹介したい.
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