特集 —チームで取り組む—脳卒中患者のADL拡大作戦
麻痺のある人の排泄自立に向けて
岩崎 加代子
1
1横浜市立脳血管医療センター
pp.319-323
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903706
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はじめに
脳血管障害者にとって,排泄は,患者・家族の生活の質を左右する大きな問題である.当センターは,「早期治療と一貫したリハビリテーションによる可能性への挑戦」を理念に,脳血管疾患の急性期から安定期までの医療を提供する専門病院として,1999年8月に開院し,医師・看護婦・PT・OT・ST・臨床心理士・MSW・薬剤士・栄養士等が協力し,入院から退院まで一貫した退院計画システムによる援助を行なっている.その初期に開催される総合ケースカンファレンス(以下,総合CC)でも,排泄は,各職種にとって大きな共通の問題として捉えられている.
当センターは,ICU,急性期Ⅰ・Ⅱ,安定期Ⅰ・ⅡというPPC方式(疾病段階的看護)による病棟構成となっている.筆者は,在宅復帰をめざした回復期リハビリテーションを担う安定期Ⅱ病棟に勤務する立場から,排泄の自立に取り組んできた経過を簡単に記し,実際に行なっている排泄のケアについて述べたい.
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