ベッドサイドの看護
重症心身障害者の排泄自立への援助
国立療養所神奈川病院11病棟
pp.1040-1044
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917991
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はじめに
重症心身障害児(者)の介護および療育は周知のとおり,精神面,身体面の障害をもっているため,非常に困難を伴うことが多く,特にコミュニケーションは,わずかな反応を手がかりに接近を試みるが,その反応が皆無の児も多い.このような状況の中で,残された機能を見い出し訓練を行うことは,介護者の強い意志と,人間味豊かな愛情が,児の自立への援助をより効果的にする.
私たちは入院時,夜間はおむつを使用し,日中は排泄介助していた児の,日常生活訓練を併せながら,衣服の着脱,便器使用による自己排泄,トイレットペーパー使用,おしぼりタオルで清拭するなど,約1年の訓練のあと,一連の排泄行為が可能となった介護を経験したので,ここに報告する.
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