海外情報
フランスのホスピス—Maison Médicale JEANNE GARNIERを訪ねて
渡会 丹和子
pp.1162-1163
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919087
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痛みのコントロールが最大の目標
フランスの終末期患者を扱う施設は,1848年にジャンヌ・ガルニエ(Jenne Garnier)によって,リヨンに創立された.28歳で夫と2人の子供を亡くしたガルニエは,近所の身寄りのない人,治る見込みのない人,困っている人の家々を訪ね,身の回りの世話をしていた.しかし,家庭訪問では賄いきれなくなったため,篤志家が集まり,そのような人たちを1か所に集めて奉仕したほうがいいと考えるようになり,リヨンに120人を集めた病院が設立された.
私が訪問したパリ15区にあるMaison MédicaleJENNE GARNIER(医学の家ジャンヌ・ガルニエとでも訳すのでしょうか)は,1879年にガルニエが掲げた‘奉仕’を目的に,老人のための施設としてスタートし,現在は治る見込みのない癌患者を収容する施設となっている.
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