マイ・オピニオン
准看護婦の立場から一言
河霜 昭子
1
1‘全国准看護婦の集い’
pp.1137
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919082
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全国准看護婦副委貝長ゼミナールにおける発言に‘准看護学校や高校衛看の実習を引き受けないように病院長にお願いする’とあったのを読んで,道廣睦子さんは‘背筋の寒くなるような思い’をなさったと書いておられる(本誌8月号,マイ・オピニオン).確かに,この発言者の願いがかなって,各病院が実習を拒否する事態が起これば,准看学校の教員や生徒はたいへん困り,大きな混乱が生じると思う.上記の発言をした方も,このようなことは百も承知で発言されたはずである.
だれも混乱を起こしたくないし,人を困らせたくもない.にもかかわらず,実習拒否という非常手段に訴えてでも,准看制度を廃止したいという,そこのところに准看制度の廃止が一向に実現しないことへの激しい怒りがあらわれている,と私は受けとった.だから,私は道廣さんのように,発言内容に‘背筋が寒くなる’というようなことは決してなかった.そうではなくて,私は発言者の怒りが自分のものとして感じられ,いまだに准看制度が存続していることに,改めて背筋が寒くなったのである.
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