ベッドサイドの看護 特集/食事の援助
重心児における流動食から固形物摂取への援助
佐藤 恭子
1
1国立療養所下志津病院12病棟
pp.592-594
発行日 1977年6月1日
Published Date 1977/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918169
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はじめに
看護は,人間の基本的ニードへの援助を基礎としているものであるが,重症心身障害児病棟においては,人間として生きていくために最低限必要な,基本的生活の確立,援助を第1の目標にして努めている.その中で食事は看護業務として最も比重が重く,それにかける時間も多い.また,子供たちにとってはもっとも楽しい時間であるといっても過言ではないが,大部分の子供がそしゃく・嚥下が下手だったり,拒食傾向にあるため,その対処の方法が問題となる.
そこで,私たちはこの1年間,生活指導の中でも食事指導を重点的に行い,そしゃくおよび嚥下能力を少しでも伸ばすことができるように,カンファレンスや情報交換などを行い,指導・援助をしてきた.その中で流動食しか嚥下できなかった患児が指導・援助の結果,固形物摂取へと移行できた事例について,その過程を報告する.
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