ベッドサイドの看護
闘病意欲の少ない長期療養患者への援助—食道癌術後,空腸痩による栄養補給を受けている患者の場合
小鷹 芙美子
1
,
岩下 弘子
1
,
川原 雅子
1
,
出水 玲子
1
,
西薗 保子
1
,
辨 良子
1
,
千地岩 美智子
1
,
羽生 文子
1
,
佐土原 奈利
1
,
成尾 恵美
1
,
川崎 修子
1
,
久保 静子
1
,
水口 愛子
1
1鹿児島大学医学部付属病院看護部第1外科病棟
pp.1128-1132
発行日 1973年9月1日
Published Date 1973/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916749
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日常の臨床看護にたずさわっていると,予想外に長期間の入院を要し,身体的にも精神的にも不完全な状態に陥る患者が少なくないことを経験する.患者によっては医師の治療方針がしばしば変更される場合もある.このような患者に対して,私たちはいかに看護すればよいのか,具体的方策を得られないもどかしさを感じている.
ここに紹介する患者は,食道癌手術後,吻合部縫合不全および気管支瘻を併発し,8か月間にわたり経口摂取ができず,治療方針も定まらないまま空腸瘻による栄養補給を受けていた.一方,同時期に入院し,同様の手術を受けた患者のなかには,軽快退院するものもあれば,不幸の転帰をとった人もあった.
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