文学
伝記文学について—瀬戸内晴美の「かの子撩乱」
平山 城児
1
1立教大学文学部
pp.106-107
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913733
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田村俊子賞の瀬戸内晴美
この欄で田村俊子賞の受賞者をとりあげるのは,まことに偶然ではあるが,これで2度目になった。
すでに,「夏の終り」では女流文学賞を獲得し,「妬心」「女徳」「女優」など,多くの作品集をもち,現在ではめずらしいといわれる,いわゆる破滅型の小説を発表している瀬戸内晴美が昭和37年から「婦人公論」に連載していた,「かの子撩乱」が,今年の5月に単行本としてまとめられたのである。
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