臨床検査とその介助
小腸および大腸の検査法—特にX線検査法を中心とした2,3の事項について
山口 保
1
1弘前大学(松永内科教室)
pp.53-63
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911132
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はじめに
消化管の疾患が,食道・胃十二指腸等の所謂上部消化管に発生した場合には,いろいろの検査法によつて充分満足しうる資料が得られる段階にある。これに反して,腸の疾患の場合,小腸は勿論大腸でもその検査法は上部消化管に比べて充分であるとは言い得なかつた。しかしながら腸の疾患も従来考えられていた程決して少いものではなく,従つてその診断も決して等閑に附さるべきものではない。
この意味からも最近は進歩と改良の加えられた検査法が日常次第に行われつつある。
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