看護學講座
榮養學
原 實
pp.38-41
発行日 1948年3月15日
Published Date 1948/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906300
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第4節 無機質又は灰分
榮養に關係してゐる全ての物質を大きく二つに分けると有機物と無機物とになる。蛋白質,脂肪,含水炭素,ビタミンは此有機物に屬するが,骨や齒の成分や食鹽などは無機物に該當する。又有機物の中にも無機質元素が化合してゐる。例へばヘモグロビンに綜合してゐる鐵や核蛋白質の燐,一般蛋白質にある硫黄,甲状腺内分泌物中の沃素などである。是等物質を總稱して無機質又は灰分と云ふが,灰分とは蓋し灰化した時灰として殘留するが故である。
したがつて無機質元素にはカリウム(加里),ナトリウム(曹達),カルシウム(石灰),マグネシウム(苦土),鐡,硫黄,燐,鹽素,沃素,弗素,臭素,銅,マンガン,アルミニウム,珪素,亞鉛,ニツケル,砒素などがあり,共種類は非常に多いが,特に榮養に關係の深いものは初めの9種である。
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