看護學講座
基礎看護法
白井 怜子
pp.30-37
発行日 1948年3月15日
Published Date 1948/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906299
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口腔齒牙の衞生
出來れば齒は毎食後磨く事が望ましいが齒磨粉を用ふるのは1日1囘乃至2囘でよい。殊に夕食後或は就床前に丁寧に磨く。口腔内がよい状態でない場合はアルカリ性の液,重曹水等を用ふるとよい。食鹽水もしばしば用ひられる。齒齦の縁を齒ブラシで傷つけたり,強く刺戟してはいけないが,齒齦や舌についてゐる食物の殘渣は靜かにこすつて取去る。之は又その部の血液循環の刺戟にもなる。
齒ブラシは毛のしつかりした,たやすく拔けたり,曲つたりしない良質の物を用ふる。使用後は必ず乾かす。この爲に2本の齒ブラシを交互に使ふとよい。齒磨粉は機械的の効力及多少の消毒の他特別價値があるとは考へられない。齒磨紛を使用した後はよくゆすいで落さなければならない。
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