Master Lecture●糖尿病外来診療入門 第3回
糖尿病患者のフットマネジメント―外科的アプローチ
笹嶋 唯博
1
1旭川医科大学 第1外科
pp.255-260
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100589
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
患者の観察法
診療のあるべき基本姿勢は「自分が患者ならどうしてほしいか」ということであり,外来診察もその姿勢が必要である.閉塞性動脈硬化症(ASO)に対する下肢の診察では,1)どんな症状か〔間欠性跛行(IC),潰瘍,壊疽,安静時疼痛など〕,2)どの部位か〔腰,大腿,下腿など〕,3)動脈閉塞はあるか(閉塞型)などがポイントとなる.ICが両下肢で「しびれ感」のある例では神経性ICとして整形外科への紹介も念頭に置く.患者の歩き方(正常,杖で自力,支えられて)や表情(正常,苦悶状,憔悴など)で虚血重症度が推察される.安静時疼痛ならば手早い診察が望まれ,車いすならば,坐位のまま診察する場合も少なくない.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.