特集 個を支えるグループ,グループで生きる個
自主活動を通して成長する個と集団
山本 要子
1
1聖隷浜松病院看護部
pp.730-733
発行日 1997年8月1日
Published Date 1997/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905402
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はじめに
私がチームを強く意識したのは,1年目研修の「チームナーシング」の講義を担当した時だった.研修の“ねらい”は「チームナーシングの基本理念を理解し,チームメンバーの役割がとれる」であるが,新婦長は必ずこの講義を担当する.講義は,チームの精神とナーシングの精神を中心に構築したのだが,チームの精神を語るとき,「相互依存」という言葉に出会った.看護婦同志は決して頼り合う関係ではなく,1人ひとりの看護婦は佃別であり,自律しているが,お互いは認め合い,協働する関係であると解釈した.
このことは,その後の自分が職場管理をするうえでおおいに参考になったし,大切にしてきたことだった.今回のテーマである「個と集団の成長」は,まさにこの「相互依存」の概念であるととらえた.個と集団の成長は,集団の成員である個に視点を置き,徹底的に理解し,はたらきかけていくことだろうと解釈した.
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