断章・白い時間の中で・5
個と個の間での一瞬の閃光
日下 隼人
1
1武蔵野赤十字病院小児科
pp.729-732
発行日 1981年11月25日
Published Date 1981/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907603
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
真弓ちゃんの死の前日,日勤のYさんがカルテを前にして,‘何も書くことが無い’と言う.私のカルテにも身体所見以外,何も書いていない.
1人の人間が死に,その人間に私がかかわっていた.とすれば,間違いなくその後の私の生において,私はその死者に見つめられていると思うし,背負って生きていたいと思う.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.