特集 介護を担う隣人たち
看護と介護の現場から
「在宅ケアから」
荒井 節子
1
1ゆきぐに大和総合病院ホームケアステーション
pp.992-993
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904392
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はじめに
訪問看護が遭遇する在宅での問題は,やはりどこの家庭においても家族の介護力の問題であり,それを家庭生活の営みとともに維持していくことである.大和町は,2世代3世代同居の家族が8割という高い同居率を占める農村地域である.しかし,家族介護の現状は,家事や子守り,そして農業をしながらいくつもの役割を持ち,あるいは勤めをしながらという介護状況である.
そのような状況の中で,家族が療養者のために十分な介護力を捻出するには相当の努力を要し,その結果家族の犠牲を払うことになったり,家庭崩壊につながるなど,家族だけの介護力では困難なことが明らかになっている.
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