事例で学ぶケアコーディネーション・1
在宅ケアとケアコーディネーション
新津 ふみ子
1
1(財)総合健康推進財団ケア・コーディネーション研究所
pp.49-51
発行日 1996年1月15日
Published Date 1996/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901123
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◎在宅ケアには多様なニーズか
在宅ケアを必要とする人々は,多様なニーズをもっている.たとえば,褥瘡があったとする.なぜ褥瘡ができたのか,どうしたら治せるか,そしてもう2度とつくらないために何をするべきか.原因は,食事(栄養)の準備ができないこと,介助する人がいないこと,体位変換のし方がわからないこと,本人が身体を動かすと痛がるので恐くてできなかったこと,風呂が遠くて1人では歩いて行けなかったこと,また浴槽が深くて入れなかったこと,清拭をしなければならないということがわからなかったこと,おむつのあて方が悪かったこと,傷に対してガーゼのあて方が悪かったことなど,数え上げれば切りがない程である.
さてこれらの原因に対してどう対応するのか.たとえば食事に関することであれば,必要な栄養摂取のために,食物を買い,料理し,介助する人が必要であり,また,直接届けなければならないかもしれない.
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