特集 家族のみつめ方・支え方
—実践報告・2—がんターミナル期の家族との関係づくりから学ぶ
牛久 陽子
1
1栃木県立がんセンター第5病棟
pp.518-522
発行日 2000年6月1日
Published Date 2000/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903483
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はじめに
栃木県立がんセンターの呼吸器・頭頸科病棟で,1年間に亡くなる患者は約40名である.ここに紹介する2例のうち,1例は家族が患者の意思を尊重したケアができ,看護者もその役割を果たせたと実感できた症例.もう1例は患者本人の気持ちや思いを家族に受け入れてもらえず,また看護者も患者の思いが達成されるような家族への介入ができず,看護者のケアの限界を感じた症例である.この2症例の患者・家族への看護のかかわりを分析し,終末期の患者を抱えた家族ケアについて考察してみたい.
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