特別寄稿
岩手県の勤務助産婦の分娩に対する意識調査
小笠原 敏浩
1
1岩手県立千厩病院・産婦人科
pp.229-233
発行日 2002年3月25日
Published Date 2002/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902839
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はじめに
岩手県は昭和50年までは乳児死亡率が全国でも最高率の県であったが,周産期医療の積極的な推進により母子保健医療は全国的にも高い水準となることができた。さらなる妊産婦死亡率や死産率の改善のため,現在は岩手医科大学を三次施設として総合周産期母子医療センター機能の充実を図っている1)。ハイリスク妊婦や新生児の搬送がスムーズに行なわれており,岩手県内の妊婦は恵まれた環境にあるといえる。
妊産婦にとってのもうひとつの「望み」である,よりよい「出産ケア」に関しては客観的には評価できないが,その指標としてフリースタイル分娩の現状をみると,取り入れている施設は盛岡市の開業医と久慈市の岩手県立久慈病院と開業医の3施設に限られている。これをみる限りは,「出産ケア」に関しては後進県と言わざるを得ない。
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