研究・調査報告 調査研究
助産婦の助産婦意識
南野 知恵子
1
,
太丸 操
2
,
南部 一子
3
,
藤沢 洋子
4
1大阪大学医療技術短期大学部
2大阪大学医学部付属病院
3大阪厚生年金病院産婦人科
4大阪大学医学部付属助産婦学校
pp.48-52
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204313
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はじめに
英国における助産婦は,ゆるぎない組織をもっており,また米国においても最近助産婦がクローズアップされ,おのおのその国状は異なるが,次期世代を継ぐ新しい生命の誕生に「助産婦」が不必要な理由はないと思います。
わが国においては地域母子保健等を含めた新しいカリキュラムによる教育を受けた後輩が今春巣立って来ました。地域への広がりを持ちうる母性看護者として,妊産褥婦および新生児看護に対しての抱負を胸に自分の職場に広がっていくわけですが,われわれのまわりは多くの問題が山積しており,われわれ自身もっと反省しなければならない現状です。産婆という名称をうけついだ助産婦は長い歴史を持ち,その活動も広く社会的に認められていると確信したいのですが,病院等施設においては,助産婦としての職種が明確化されている所が少なく,また助産婦業務に従事しているにもかかわらず,助産婦として認識されていない現状であります。新しい仲間を迎えるためにも,居心地の良い,やり甲斐のある持ち場,職種であることが望まれます。
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