特別企画 いま産み育てる世代の感覚と対応
レポート
準備出産クラスとめぐり逢って
施設分娩と勤務助産婦との関わり
大沼 れい子
1
1岐阜県立下呂温泉病院
pp.224-227
発行日 1978年4月25日
Published Date 1978/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205360
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昭和52年度母性看護研修会(昭和53年1月28日〜2月16日,於:日本看護協会)に参加する機会に恵まれ,その中で山田美津子氏と出会い,妊娠・分娩・育児といった一連の事柄を,産む側からとらえた1つの動きが起こっていることを知った。そこで,この動きを助産婦としてどうとらえ,どう受け止めていけばよいかを自分なりに考えてみたい。
私自身がこのような動きがあることを知った最初の受け止め方は,我が分野にふみ込まれたという気持。しかも,まったく医療と関係のない人たちに先を越された,遅れをとった,負けたような気持,反発したい気持が先行した。しかし少し落ち着いて考えてみると,なぜ山田氏はそれほどまでやらなければいけなかったのか,何が彼女をそれほどはやらせたのか,医療はそれほど受益者にとって信頼のおけないものだったのだろうか,適切でない医療行為を行なっていたのだろうか,また現在まで自分の行なって来たことは何だったのだろう,といった疑問が,反発したい気持と同時に起こってきた。
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