特集 臨床助産婦のジレンマ
予後不良児の看護について考える
岩本 美佐子
1
1聖隷浜松病院新生児・未熟児センター
pp.107-111
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900504
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はじめに
近年,周産期医学の発達はめざましく,母体中心の産科学のみならず,生命創造の体外受精から,出生前の胎児診断および治療,そして,超未熟児をはじめとする新生児医療へと広がりをみせ,同時に,そこにたずさわっている私たちの間に,いくつかの大きな倫理的問題が生じている。
“どんな小さな命の灯をも大切にする”──この想いを大切にすればするほど,新たなジレンマの中に入るように思う。そのジレンマを最も強く感じたのは,新生児・未熟児センターでの看護を通じてであった。
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