増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
栄養・消化器
壊死性腸炎を合併した児の発達予後が不良なのはなぜか
宮沢 篤生
1
MITAZAWA Tokuo
1
1昭和大学医学部小児科学講座
キーワード:
壊死性腸炎
,
大脳白質障害
,
toll-like receptor
,
神経発達障害
Keyword:
壊死性腸炎
,
大脳白質障害
,
toll-like receptor
,
神経発達障害
pp.547-549
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001365
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壊死性腸炎の基本病因,発症機序
わが国では,周産期医療の進歩により超早産児,超低出生体重児の生存率が向上した一方,生存した児の短期的および長期的なアウトカムは必ずしも良好とはいえない。特に,諸外国に比べて壊死性腸炎(necrotizing enterocolitis:NEC)の罹患率が著しく低い一方で,NECによる消化管穿孔や広範な腸管壊死により外科的治療の適応となった場合の死亡率は高く,生存例においても神経発達予後に多大な影響を及ぼすことが示されている。
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