特集 重症下肢虚血治療Strategy
識る CLI患者の予後はどのくらい不良なのか?
大浦 紀彦
1
,
匂坂 正信
,
加賀谷 優
,
関山 琢也
,
寺部 雄太
,
山下 雄太郎
1杏林大学 医学部形成外科
キーワード:
下肢
,
冠動脈疾患
,
虚血
,
生存率
,
脳血管障害
,
予後
Keyword:
Cerebrovascular Disorders
,
Coronary Disease
,
Ischemia
,
Prognosis
,
Survival Rate
,
Lower Extremity
pp.1113-1116
発行日 2017年11月9日
Published Date 2017/11/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2018018045
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臨床において重症下肢虚血(critical limb ischemia;CLI)の予後を知ることは、CLIの治療方針の決定、治療ゴールの設定にとって重要である。CLIは、血管病変の動脈硬化と石灰化の最終形態の疾患であり、REACH(Reduction of Atherothrombosis for Continued Health)registryで明らかにされたように、下肢の虚血だけでなく脳梗塞・心筋梗塞などの全身の臓器において虚血症状を呈する可能性がある。そのため、CLIの予後は、ステージ4の悪性腫瘍と同程度に悪いとされている。さらにCLIでは、年齢、肥満指数(bodymass index;BMI)、栄養、糖尿病(diabetes mellitus;DM)、血液透析(hemodialysis;HD)、心不全、感染など、さまざまな要因が死亡率と切断術選択に影響を与えることが報告されている。この稿では、予後について報告を紹介する。
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