特集 生命誕生と医の倫理
座談会
生と死をめぐる倫理と医療の対応
柏木 哲夫
1
,
竹内 徹
2
,
藤沢 洋子
3
1淀川キリスト教病院精神科
2淀川キリスト教病院小児科
3大阪府立看護短期大学
pp.28-40
発行日 1981年1月25日
Published Date 1981/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205801
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柏木 私自身は,ここ7,8年ばかりずっと"死"の問題を取り扱ってきて,人の死に様とか,死にゆく過程での精神的な悩みだとか,そんなようなことを見てきているわけで,結局,どうしても治すことのできない,いわゆるcure(治療)できない問題を持っておられる方を,どのようにcareしていくのがいいのかということを考えているわけですけれども,人生の最後の場面を見ていて,生まれたときの生の問題と共通点があるような気がして仕方がないんですね。
どういうところに共通点があるのかといえば,やはり人間の生命をどのように考えるか,死をどのように考えるかというような,医学の倫理的な範疇に属する問題としての共通点を見い出すんですね。
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