研究・調査・報告
助産婦教育における基礎臨床実習の成果—学生に対する調査からの考察
加藤 奈智子
1
,
宮市 和子
1
,
河本 令子
2
,
谷川 美保子
2
,
西山 久美子
2
,
前田 恵子
2
1長崎大学医学部附属助産婦学校
2長崎大学医学部附属看護学校
pp.715-719
発行日 1978年11月25日
Published Date 1978/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205460
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1.はじめに
助産婦教育における臨床実習は,母性のライフサイクルの妊娠・分娩・産褥にかかわる母児の健康管理ができる能力を養なうことを主たる目的と考えるが,その過程において,母児およびそれをとりまく人々とのかかわりのなかから,母子保健指導者として幅広い人間性を培い,社会の要求に答えられる助産婦としての資質を身につけていかなければならないと考える。
当校では,保健助産婦看護婦学校養成所指定規則に,分娩取り扱い件数10回以上1)と定められているものを上記目標に到達させるために,1人の学生に必ず入院から退院までを8例,また,妊娠初期から産褥1か月までの事例を2例継続して受け持たせ,看護過程にそって計画・実施・評価させている。この10例の事例経験を,より確実なものにするためには,継続症例の受け持ち決定,背景の異なる入学時の学生の知識・技術の程度について把握し,調整する必要があると考える。
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