Japanese
English
症例報告
再生医療と並行して行った促通反復療法によってピアノ演奏が回復した脳幹障害の1例
Piano playing of a patient with brainstem disorder was improved by regenerative medicine and repetitive facilitative exercise: a case report
峯田 総介
1
,
佐々木 由紀恵
1
,
遠藤 敏
2
,
進藤 順哉
1
,
川平 和美
1
Sousuke Mineta
1
,
Yukie Sasaki
1
,
Satoshi Endo
2
,
Junya Shindo
1
,
Kazumi Kawahira
1
1促通反復療法研究所
2社会医学技術学院
1Laboratory of Repetitive Facilitative Exercise
2Japanese School of Technology for Social Medicine
キーワード:
促通反復療法
,
再生医療
,
脳幹障害
,
ピアノ演奏
,
機能的電気刺激
Keyword:
促通反復療法
,
再生医療
,
脳幹障害
,
ピアノ演奏
,
機能的電気刺激
pp.1321-1325
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203288
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要旨 左手のピアノ演奏とタイピングの拙劣さを主訴とする脳幹部血管腫摘出術後1年の50歳台の女性に,再生医療と並行して行った持続的電気刺激下の促通反復療法(110分/1回,主に個々の手指の屈曲・伸展を500回ずつ,84日間,計15回)の効果を報告する.初診時(初回再生医療後18日目)の左片麻痺はFugl-Meyer Assessment(FMA)が63点,Simple for Test Evaluating Hand Function(STEF)が76点と巧緻性低下,感覚脱失があった.再生医療と並行して行った持続的電気刺激下の促通反復療法後には,手指機能はFMAが63点から66点へ,STEFが76点から88点へ,タイピング数が79文字から155文字へ,ピアノ演奏(30点満点)が13点から24点へ,終了後8か月には28点に改善した.感覚障害の改善は軽度だったが,ピアノ演奏やタイピングは大きく向上した.今後,再生医療後に神経路の再建と強化を促進できるリハビリテーション治療の開発と効果の検証が必要である.
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