Japanese
English
研究と報告
回復期脳卒中片麻痺に対する促通反復療法の効果
Effects of repetitive facilitation exercise for hemiplegic stroke patients in recovery stage.
三谷 俊史
1
,
木佐 俊郎
1
,
酒井 康生
1
,
石田 徹
1
,
小野 惠司
1
Toshifumi Mitani
1
,
Toshiro Kisa
1
,
Yasuo Sakai
1
,
Tohru Ishida
1
,
Keiji Ono
1
1出雲市民リハビリテーション病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Izumoshimin Rehabilitation Hospital
キーワード:
促通反復療法
,
脳卒中回復期
,
片麻痺
,
機能回復
,
効果
Keyword:
促通反復療法
,
脳卒中回復期
,
片麻痺
,
機能回復
,
効果
pp.165-170
発行日 2010年2月10日
Published Date 2010/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101706
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要旨:〔目的〕初発の脳卒中回復期の片麻痺に対する川平らによる促通反復療法(以下,促通反復療法)の効果を従来法と比較し,下肢,上肢,手指に分けて検証した.〔対象・方法〕講習会を終了した医師が本法適応例とした脳卒中回復期の片麻痺症例を促通反復療法施行例(以下,実験群)と従来法での加療例(以下,対照群)の2群に分け,前方視的に比較検討した.促通反復療法は講習会を終了した療法士により行った.運動麻痺の程度は上田のグレード(以下,グレード)によって表示した.両群間で病型,病巣,麻痺側,併発症,合併障害,加療期間,併用加療内容などに有意の差はなかった.〔結果〕各グレードの平均は下肢で実験群が5.5から8.2へ(対照群は6.0から7.2),上肢で5.2から7.6へ(対照群は5.3から6.4),手指は4.3から7.1へ(対照群は3.9から5.5)と,実験群では対照群に比べ有意の改善幅を得た.また,上肢,手指で共同運動完成に満たないレベルから分離運動発現した症例も実験群で有意に多かった.今後,例数と促通反復療法の習熟経験を増やし,もっと厳密な臨床対照試験を行う必要がある.
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