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編集後記
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pp.884
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203199
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先日,学生時代に所属していた出版サークルの記念パーティーに出席してきました.アンダーグラウンドとサブカルチャーを銘打つ当サークルもなんと今年で45周年とのこと.コロナ禍での新入部員ゼロという苦境を乗り越えての楽しい集まりでした.各期の代表者(その多くは新聞記者,広告関連,編集者,エンジニアなど)の挨拶を聞くことで,出版・情報業界の移り変わりを感じることができました.
さて当サークルには,大学近くの酒屋さんの運送や,私もお世話になった某出版社の編集アシスタントなど,部員間で代々引き継がれるアルバイトがあります.地方出身の苦学生が多いため,夜間の授業出席にも配慮してもらえるこれらの仕事はとても貴重で,パーティーの席上で「あのバイトのおかげで,なんとか食べられて無事に大学を卒業できました」と挨拶するOBもいました.地域の企業が提供してくだった仕事を通じて社会とつながることができ,そこでの成功や失敗体験を糧に,今はそれぞれが四苦八苦しつつもなんとか生きていけている.就労の機会のありがたみを改めて思い起こす機会となりました.
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