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入門講座 小児リハビリテーションに必要な評価法・7
脳性麻痺のリハビリテーションにおける検査—GMFCS, MAS, GMFM
Evaluation of rehabilitation for cerebral palsy
田中 弘志
1
Hiroshi Tanaka
1
1心身障害児総合医療療育センター整形外科
1Orthopaedic Surgery, The National Rehabilitation Center for Disabled Children
キーワード:
脳性麻痺
,
評価
,
GMFCS
,
MAS
,
GMFM
Keyword:
脳性麻痺
,
評価
,
GMFCS
,
MAS
,
GMFM
pp.751-757
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202876
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脳性麻痺は,「受胎から新生児期までの間に生じた,脳の非進行性病変にもとづく,永続的なしかし変化し得る運動及び姿勢の異常」と定義されている1).そのため脳の損傷の程度による個々の症状の差は大きく,機能や予後が異なってくる.筆者は整形外科医であるため,患者の機能予後を踏まえながら装具治療や手術治療の是非を検討することが多い.
例えば,「10歳の脳性麻痺の患者で膝の屈曲拘縮があるのですが,手術適応がありますか?」などの質問を受けたり,紹介をいただくことがある.その場合には患者の機能評価を行い,予後を見きわめたうえで手術治療を含めた治療の是非を検討することが非常に重要になってくる.そのうえで本稿のテーマとなっている「Gross Motor Function Classification System(GMFCS)2)」,「Modified Ashworth Scale(MAS)3)」,「Gross Motor Function Measure(GMFM)4)」をどのように評価として使用しているか述べることとする.特にGMFCSは患者の治療を決めるうえで非常に重要な「判別的な尺度」1)であり詳しく述べることとする.
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