Japanese
English
特集 脳卒中下肢機能の徹底改善
歩行練習の進め方
Procedure for walking exercises
吉尾 雅春
1
Masaharu Yoshio
1
1千里リハビリテーション病院
1Senri Rehabilitation Hospital
キーワード:
脳卒中
,
歩行練習
,
直立二足動物
,
姿勢制御
,
脊髄小脳神経回路
Keyword:
脳卒中
,
歩行練習
,
直立二足動物
,
姿勢制御
,
脊髄小脳神経回路
pp.133-143
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202742
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はじめに
脳のことをブラックボックスと位置付け,さまざまな反射や徴候を根拠に発達した反射生理学を基礎に脳卒中患者の診断や評価,治療を展開した時代が半世紀前にあった.その時代に用いられた表現が「脳卒中片麻痺のリハビリテーション」,「脳卒中片麻痺患者の理学療法」,そして「片麻痺歩行」などであった.脳の中が可視化され,脳科学が発達し,それらの情報と臨床で見える病態とを照らして考えると,片麻痺歩行のようにひとくくりにする表現が適切とは言えないことに気づく.本稿では脳卒中患者の歩行に影響を与えると考えられる因子,とりわけ脳のシステム障害に目を向けながら歩行障害を捉え,歩行練習の進め方について整理してみたい.
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