Japanese
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症例報告
脊髄損傷対麻痺用歩行装具HALO®(Hip and Ankle Linked Orthosis)を用い,早期歩行自立に至った1症例―装具構造と動作原理を活かした理学療法
The specific technique on gait training with HALO® for a paraplegia patient. A case study.
吉村 香映
1
,
永冨 史子
1
,
目谷 浩通
2
,
横山 光洋
2
,
吉原 大貴
2
,
関 聰介
2
,
椿原 彰夫
2
Kae Yoshimura
1
,
Fumiko Nagatomi
1
,
Hiromichi Metani
2
,
Mitsuhiro Yokoyama
2
,
Hiroki Yoshihara
2
,
Sousuke Seki
2
,
Akio Tsubahara
2
1川崎医科大学附属病院リハビリテーションセンター
2川崎医科大学リハビリテーション医学教室
1Kawasaki Medical School Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School
キーワード:
HALO®
,
脊髄損傷
,
歩行練習
Keyword:
HALO®
,
脊髄損傷
,
歩行練習
pp.901-905
発行日 2012年6月10日
Published Date 2012/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102563
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はじめに
脊髄損傷者に対する歩行再建の手段には,歩行装具,機能的電気刺激,免荷式歩行トレーニング,脊髄細胞の再生などが紹介されている1-5).対麻痺用歩行装具は,従来の両手杖と振り歩行から,上肢筋力補助と交互性を付与した下肢装具がParaWalker®の開発から始まり,RGO,ARGO,Walkabout®,PrimeWalk®,Hybrid装具などが開発されてきた5).
HALO®は元田らによって開発され,その歩行効率に関してはPrimeWalk®と比較し,歩行速度,歩幅,歩調,エネルギーコストともに上回ったと報告6-8)されている.HALO®と同様の内側股継手(Walkabout®やPrimeWalk®)を用いた歩行練習の報告は散見するが,HALO®を用いた歩行練習に関する報告は少ない.
今回われわれは,HALO®を用いて歩行練習を行い,短期間で歩行自立に至った症例を経験したので介入のポイントとともに報告する.なお,報告に際し,本人には十分な説明を行い,紙面による同意を得た.
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