Japanese
English
特集 精神障害を地域で支える
ごく当たり前の生活を実現するために
To realize a very ordinaly life including that person's life
増田 一世
1,2
Kazuyo Masuda
1,2
1公益社団法人やどかりの里
2認定NPO法人日本障害者協議会
1Community-based Mental Health Agency YADOKARI-NO-SATO
2Japan Council on Disability
キーワード:
障害者権利条約
,
やどかりの里
,
生活支援
,
所得保障
,
建設的対話
Keyword:
障害者権利条約
,
やどかりの里
,
生活支援
,
所得保障
,
建設的対話
pp.849-855
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202306
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はじめに
障害者権利条約(以下,権利条約)は2006年に国連で採択され,日本は2014年に批准した.19条には他の者との平等を基礎として,誰とどこで暮らすかを選択する権利,特定の生活施設で生活する義務を負わないこと,孤立しないために必要な支援を受ける権利,一般住民向けのサービスが利用できることなどが示されている.
図1は,社会資源の基盤と精神障害のある人が地域のさまざまなネットワークの中で生活していくことを描いたものであり,精神保健サービスは1人の生活を支える一部分でしかないということを表している.
本稿では,主に権利条約19条と社会資源の基礎(図1)を指標として,精神障害のある人の暮らしの実態をやどかりの里のメンバーの状況を参考にし,筆者の働くやどかりの里の経験を踏まえ,精神障害のある人たちが地域で暮らすために何が必要なのか,他の者との平等の実現に向けて,求められる支援や法制度のあり方について考えていきたい.
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