とびら
当たり前ということ
濱岡 健
1
1神戸労災病院リハビリテーション科
pp.155
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100432
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理学療法士になってから,とんでもない経験が2回ありました.一つは阪神大震災を直接体験したこと,もう一つはインドに1週間ほど滞在したときのことです.
阪神大震災からはや9年が経過し今でも思い出すのは,皆様もご存知ですが,この世に起きたとは全く想像できない建物の倒壊,火災,自宅や財産,家族を不幸にして失った被災された方々を目の当たりにしたことです.当時住んでいた社宅は半壊し,住める状態ではなかったため,私はしばらく病院に寝泊りしました.これから先どうなるだろうかと毎日が不安で,職場での勤務がなければ,早くここから逃げ出したいくらいでした.復興が進むにつれ,電気,ガス,水道のライフラインをはじめ交通機関,物流,通信など,普段の生活に欠かせないものが,どんなに大切かを思い知らされました.
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