集中講座 評価法の使い方 シリーズ2 各論⑤・第17回
脊髄損傷
久賀 えみか
1
,
田中 宏太佳
1
Emika Kuga
1
,
Hirotaka Tanaka
1
1中部労災病院リハビリテーション科
キーワード:
脊髄損傷
,
評価法
,
高齢化
Keyword:
脊髄損傷
,
評価法
,
高齢化
pp.501-504
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202226
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わが国における外傷性脊髄損傷の疫学調査は,新宮ら1)が1990〜1992年に全国調査を実施し,その後地域での疫学調査2-4)が実施されている.2010年以降の疫学調査と全国脊髄損傷データベース(2011〜2015年)の結果から,高齢者の脊髄損傷者が増加し,頸髄損傷の不全四肢麻痺者が増加する傾向や,受傷原因として転倒が増加する傾向がみられた.このような近年の特徴は,高齢者の増加が関与していると同時に,高齢者は加齢に伴う脊柱管狭窄や変形性頸椎症,後縦靱帯骨化症などを伴い,軽微な外力で非骨傷性の頸髄損傷による不全四肢麻痺になりやすいことが背景にあると考えられる5).
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