連載 リハビリテーション関連職種のキャリアサポート・第7回
大学院における実践
吉畑 博代
1
Hiroyo Yoshihata
1
1上智大学大学院言語科学研究科言語学専攻言語聴覚研究コース
キーワード:
言語聴覚士
,
キャリアサポート
,
大学院教育
Keyword:
言語聴覚士
,
キャリアサポート
,
大学院教育
pp.505-508
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202227
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はじめに—言語聴覚士の仕事
本稿では,言語聴覚士を取り上げて,大学院における実践を紹介する.言語聴覚士が対象とするコミュニケーション障害には,ことばの発達の遅れ,聴覚障害,声や発音の障害,失語症,高次脳機能障害,摂食嚥下障害など,さまざまな種類があり,その対象年齢も小児から成人まで幅広い.このようなコミュニケーション障害児者への評価や訓練・指導の形態としては,グループで行うこともあるが,1対1の個別で実施することが多い.また他職種との連携も重要である.さらにコミュニケーション障害は「見えない」障害であり,家族にとって,当事者のコミュニケーション能力の中で,何が保たれ何が障害されているのかわかりにくい場合が多い.そのため,言語聴覚士は,家族にもわかりやすく丁寧に,症状や対応の仕方を説明する必要がある.そのような業務を行う言語聴覚士には,さまざまな知識やスキルに加えて,豊かな人間性やコミュニケーション力が求められる.
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