Japanese
English
紹介
脊髄損傷者への情報提供とピアサポート活動の支援―「社会生活講座」の紹介
Information service to spinal cord injury patients and promotion of peer support:introduction of‘Lecture on Social Life with Disability’.
後藤 純子
1
,
中村 恵一
1
,
江口 雅之
1
,
田中 宏太佳
1
Sumiko Goto
1
,
Keiichi Nakamura
1
,
Masayuki Eguchi
1
,
Hirotaka Tanaka
1
1中部労災病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Chubu Rosai Hospital
キーワード:
脊髄損傷
,
障害受容
,
社会復帰
,
ピアサポート
Keyword:
脊髄損傷
,
障害受容
,
社会復帰
,
ピアサポート
pp.255-259
発行日 2009年3月10日
Published Date 2009/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101468
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背景
中部労災病院(以下,当院)リハビリテーション科では,入院患者の9割を脊髄損傷者が占め,東海地方において脊髄損傷に対するリハビリテーション治療の中核を担っている.1955年の病院開設以降,受傷から家庭復帰までの病院完結型リハビリテーション治療が行われ,患者同士,家族同士の間には横断的,縦断的な交流があった.入院生活のなかでピアサポートが自然に形成されていたことにより,患者,家族は少なからず障害受容や社会復帰への足がかりを得ていたものと思われる.
しかし,一般病床とは別に回復期リハビリテーション病棟が新設された2000年の医療制度改革を契機に,当院は急性期病院としての役割を担うこととなった.病院完結型リハビリテーション治療の維持は困難となり,入院期間が短縮された結果,起居・移動動作が自立に至らない患者は,他の患者と交流しにくい環境にある.維持期に導入しやすい集団訓練や外出訓練の減少は,患者が社会参加の動機を得るきっかけをも減少させた.
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