Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
ジャック・ロンドンの『赤死病』—疫病による人類滅亡の危機
高橋 正雄
1
1筑波大学
pp.800
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202021
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1912年にジャック・ロンドン(1876〜1916)が発表した『赤死病』(辻井栄滋訳,新樹社)は,およそ100年後の西暦2013年に赤死病という疫病の世界的大流行によって人類が滅亡の危機に瀕するという設定のSF未来小説である.
2013年の夏,「わけのわからない病気がニューヨークに起こった」というニュースが流れた.当初は誰もそんなニュースは気にとめなかったが,その病気の特徴は,「最初の徴候の一つとして顔と体全体が赤色に変わる」というものだった.
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