連載 ICF活用の実際と展望・第6回
小児分野での活用
橋本 圭司
1,2
Keiji Hashimoto
1,2
1はしもとクリニック経堂
2国立研究開発法人国立成育医療研究センターリハビリテーション科/発達評価支援室
キーワード:
ICF
,
小児
,
ABPS-C
Keyword:
ICF
,
小児
,
ABPS-C
pp.1027-1030
発行日 2019年10月10日
Published Date 2019/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201776
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世界保健機関(World Health Organization;WHO)は,2018年6月に,国際疾病分類の第11回改訂版(International Classification of Diseases 11th Revision;ICD-11)を公表した.ICD-10への改訂(1990年)以来,約30年ぶりの改訂となった.今回公表されたICD-11には,生活機能評価に関する補助セクション(第Ⅴ章)が新設され,これは,2001年5月にWHO総会で採択された国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)を基にしており,さらなる活用が期待されている.
ICFは,身体,個人または社会レベルで,個人の機能を取り上げ,機能評価するために,障害を「各機能領域の低下」と定義する.しかし,ICFは,日常的に障害を評価,測定するには実用的ではないため,WHOは,さまざまな文化圏を通じて,健康と障害を測定する標準化された方法を提供するために,WHO障害評価面接基準(WHO Disability Assessment Schedule;WHODAS 2.0)を開発した.一方で,WHODAS 2.0は,質問項目が小児を対象に用いるには適しておらず,現在,児童用WHODASの開発が進められている.
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