連載 ICF活用の実際と展望・第2回
日本におけるICFの普及
森 桂
1
,
柳川 侑子
1
,
及川 恵美子
1
,
高橋 恵介
1
Kei Mori
1
,
Yuko Yanagawa
1
,
Emiko Oikawa
1
,
Keisuke Takahashi
1
1厚生労働省政策統括官(統計・情報政策,政策評価担当)付参事官付国際分類情報管理室
キーワード:
国際生活機能分類
,
ICF
,
ICD-11
,
世界保健機関国際分類ファミリー
,
生活機能分類専門委員会
Keyword:
国際生活機能分類
,
ICF
,
ICD-11
,
世界保健機関国際分類ファミリー
,
生活機能分類専門委員会
pp.597-602
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201672
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世界保健機関(World Health Organization;WHO)では,異なる国や地域から,異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録,分析,解釈及び比較を行うため,世界保健機関憲章に基づき,複数の国際統計分類を作成しており,そのWHO国際分類ファミリーにおける「中心分類」の1つとして,「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems;ICD)」がよく知られている.
国際的な障害に関する分類についてもWHOで検討が行われ,1980年にICDの第9回改訂に際して,補助分類として,機能障害,能力障害と社会的不利に関する分類である「国際障害分類(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps;ICIDH)」が発表された.その後,単に心身機能の障害による生活機能の障害を分類するという考え方ではなく,生活機能という人間を総合的に捉えた観点からの分類として,活動や参加,特に環境因子に大きく光が当てられ,2001年にICIDHの改訂版として「国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)」がWHO総会で採択された.これはICDの補助的な分類ではなく,ICDと同格の中心分類の1つとして位置付けられた.
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