Japanese
English
研究と報告
変形性膝関節症患者の膝内反動揺を軽減できる運動靴の開発
Development of knee varus instability-reducing shoes in patients with knee osteoarthritis
甲斐 義浩
1
,
村田 伸
1
,
安彦 鉄平
1
,
中野 英樹
1
,
松尾 大
2
,
川口 道生
2
,
松本 武士
3
,
吉浦 勇次
3
,
角 典洋
3
Yoshihiro Kai
1
,
Shin Murata
1
,
Teppei Abiko
1
,
Hideki Nakano
1
,
Dai Matsuo
2
,
Michio Kawaguchi
2
,
Takeshi Matsumoto
3
,
Yuji Yoshiura
3
,
Michihiro Sumi
3
1京都橘大学健康科学部
2アシックス商事株式会社
3角整形外科医院
1Faculty of Health Science, Kyoto Tachibana University
2ASICS Trading Co. Ltd.
3SUMI Orthopedic Clinic
キーワード:
変形性膝関節症
,
膝内反動揺
,
膝内反軽減シューズ
Keyword:
変形性膝関節症
,
膝内反動揺
,
膝内反軽減シューズ
pp.1087-1092
発行日 2018年11月10日
Published Date 2018/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201479
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 【目的】本研究では,変形性膝関節症(knee osteoarthritis;膝OA)患者の膝内反動揺を軽減できる運動靴(膝内反軽減シューズ)を開発し,そのシューズが歩行立脚期の膝内反角に及ぼす影響を検討した.【対象】変形性膝関節症と診断された13名19肢(すべて女性:平均年齢61.5±6.1歳)を対象とした.【方法】膝内反軽減シューズを着用した歩行と一般靴を着用した歩行を行い,初期接地および立脚中期の膝関節内反角を計測した.その後,立脚中期から初期接地の膝内反角を引いた膝内反角変化量を求め,両靴間で比較した.【結果】一般靴では初期接地から立脚中期にかけて,膝内反角が有意に増加した(p<0.01).一方,膝内反軽減シューズでは膝内反角の有意な増加は認められなかった.また,膝内反軽減シューズ着用時の膝内反角変化量は,一般靴と比較して有意に低値を示した(p<0.01).【結語】膝内反軽減シューズは,一般靴よりも歩行立脚期の膝内反角を軽減できること,膝OA症例の症状緩和や病態の進行抑制にその効果を期待できる可能性が示された.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.