講座 運動器の理学療法—その常識は正しいか?・1【新連載】
変形性膝関節症に対する膝関節伸展筋筋力トレーニングは関節の負荷を軽減させるか?
島田 昇
1
Noboru Shimada
1
1広島大学病院診療支援部リハビリテーション部門
キーワード:
変形性膝関節症
,
膝関節伸展筋筋力トレーニング
,
メカニカルストレス
Keyword:
変形性膝関節症
,
膝関節伸展筋筋力トレーニング
,
メカニカルストレス
pp.932-936
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201667
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はじめに
「変形性膝関節症(knee osteoarthritis:膝OA)に対する膝関節伸展筋筋力トレーニングは疼痛を軽減させるか?」.答えは「Yes」である.複数のシステマティックレビューにおいて,膝関節,股関節を含む下肢筋力トレーニング,有酸素運動,ストレッチングは,膝関節伸展筋力増強効果に加え,疼痛と身体機能を改善させることが報告されている1〜3).
では,本稿のテーマである,「膝OAに対する膝関節伸展筋筋力トレーニングは関節の負荷を軽減させるか?」について,ここで言う「関節負荷」をわれわれ理学療法士が連想しやすい「歩行中メカニカルストレス」とした場合,答えは「No」である.
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