Japanese
English
シンポジウム 整形外科と運動療法
変形性膝関節症と運動療法
The Effect of Therapeutic Exercise on Osteoarthritis of the Knee
井原 秀俊
1
,
石橋 敏郎
2
,
木藤 伸宏
1
,
三輪 恵
3
,
川嶌 眞人
1
Hidetoshi Ihara
1
1川嶌整形外科病院
2九州リハビリテーション大学校
3西日本臨床医学研究所
1Kawashima Orthopaedic Hospital
キーワード:
osteoarthritis of the knee
,
変形性膝関節症
,
therapeutic exercise
,
運動療法
,
neuromuscular coordination
,
神経運動器協調訓練
Keyword:
osteoarthritis of the knee
,
変形性膝関節症
,
therapeutic exercise
,
運動療法
,
neuromuscular coordination
,
神経運動器協調訓練
pp.701-706
発行日 1999年6月25日
Published Date 1999/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902726
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要旨:変形性膝関節症に対する運動療法としての筋力増強訓練と神経運動器協調訓練の目的は,膝に作用する力学的負荷を軽減させることにある.整形外科医には常用されているが,決して常用肢位ではない膝伸展位下肢挙上訓練は,姿勢制御的側面からは異常な運動パターンを形成させる点で,問題を残した方法である.そのため,荷重下での閉鎖運動連鎖での訓練を工夫する必要があろう.さらに大腿四頭筋のみならずハムストリングや近位・遠位の筋訓練にも留意すべきであろう.通院する患者が多い本疾患での運動療法は,ホームプログラムが重要となる.バスタオルたぐり寄せ,ビー玉移動,ボール制御,スプリング伸張という訓練を組み合わせたホームプログラムにて,6週間後には足握力と下肢制動能が改善した.これを踏まえて,簡単な運動療法例を示した.患者に訓練持続意欲を持たせるためには,医療スタッフが訓練の意義と方法の説明を頻回に行わなければならない.
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